「長かった夏休みももうすぐ終了だけど、充実した日々を送れたかな?」

「コロナのせいでどこにも行けなかったです」

「それなぁ~。こればっかりはしょうがないからなぁ。でもその分自宅にいる時間が長かっただろうから、さぞたくさん勉強出来たことでしょう。」

「別に家にいてもLINEしたり動画見たりゲームしたりいろいろと遊べますんで。全く問題なかったです」

「勉強はどこいった?」

「その合間にですかね」

「なるほど、塾の課題が物足りなかったと。2学期からは課題をたっぷり増やしておこう。」

「おっと~!お手柔らかにお願いします」

「まぁ、この1か月ちょっと学校の授業が止まっていたけれど、再び進み始める。そして授業内容も本格的に難しくなってくるのが2学期や。しっかり予習しろとまでは言わないけど、しっかり復習はしていかないとな。受験が近づく中でこれから習う分野はそう何度も復習する機会がない。出来る限り授業と並行して習得できるように頑張っていこう。」

「でも、コロナですよ。授業もどうなるかわからないです」

「こればっかりは自分にもわからない。偉い人たちがルールを作っているみたいだけど、それで学級閉鎖・学年閉鎖・休校とどういう判断になっていくのかはまだ伝わってきていない。去年は春先から休校だったけど2学期以降は普通に授業できたからまだよかったけれど、今年に関しては休校する予定がなく例年通りのペースで授業を行ってきている。それがここにきて休校となってしまえばほぼ詰んでしまう。」

「詰むっていうのは?」

「今年度中にやらなければならないことが終わらなくなるってこと。もちろん休校になったらインターネットを使って何かしらのフォローはするんだろうけど、それでもかなり厳しい。もし冬までに流行が収まらなかったら入試にも影響しそうだ。ウイルスは寒くて乾燥しているほうが元気だって聞くし。」

「受験がなくなるって事?」

「さすがにそこまでにはならないとは思うんだけど、さてどうるすのかね。」

「なくなったらいいのに」

「何?もう一回中学生をやり直すのか?」

「いや、受験せずに好きな高校に通えるようにならないかな、と」

「ならないからしっかり勉強しろ!夏休み明けは実力テストがあるんだろ?」

「テストあるんだった!コロナでなくならないかな?」

「なくならないから、今すぐ勉強しろ!」