「テスト終わったぁ・・・」

「おっ、統一テストやったんやな。お疲れ~。どうだった?」

「普通に難しかったです」

「そりゃ統一テストの目的が『金沢市の受験生全員が同じ問題を解くことで、受験生全体の中での自分の順位を確認する』ことだからねぇ。問題が簡単だったら皆が正解して差が出ないじゃん!」

「まあ、そうですけど」

「平均点も260点くらいのイメージだから普段の定期テストよりもやや難しいだろうし、学校のテストは『テストを作る先生のクセ』みたいなものがあって、それに慣れてしまっていると少し勝手が違うテストの時に戸惑うっていうのはあるかもしれない。」

「あ~、なんとなくそんな感じあったかも」

「とはいっても入試本番ってわけじゃないんだから、切り替えて頑張っていきますか。」

「でも、この統一テストで私立高校が決まるんですよね?」

「えっ?そうなの?」

「だって学校の先生が『統一テストで私立が決まる』って何度も言っていましたよ?」

「統一テストは『私立の受験問題』じゃないんだから別に私立なんか決まらなくない?それぞれの私立高校の入試問題を解いて、その結果で私立が決まるんじゃないの?」

「ほんとだ。あれ?学校の先生にだまされた?」

「学校の先生が皆に勉強を頑張ってほしくて言う謳い文句というか脅し文句みたいなものだからね。正確には『自分に実力に見合った高校がどこなのか判断するための資料の1つ』であって、やっぱり『私立が決まる』わけではないかな。この点数だからA高校はいい、B高校はだめって事もない。あくまで『自分の意志』で受験する高校を決めればいい。」

「じゃあ、どこの私立高校を受験してもいいと?」

「決めるのは自分自身であってテスト結果ではない。よく考えて受験する高校を決めればいいよ。」