「最近、テレビがコロナウイルスしか言ってない」
「お~、ちゃんとニュース見とるやん。」
「学校でもいろいろ言っていたし」
「これからどうなるか分からないからな。まぁしゃあない。」
「そういえば4月になったら新学期ちゃんと始まるのかなぁ?」
「今のところ何とも言えないかな。少なくとも大都市では延期なんだろうけど、金沢だと・・・う~んギリギリまで判断を遅らせるんじゃないか?」
「え~、じゃあもし延期になったら外出できないのもこのまま続くって事?」
「だろうね。外出が自由に出来るんだったら学校をスタートさせるよ。ただでさえ遅れているんだから。それが出来ないって事は外に出ること、多くの人と会うことがまだ危険だってことだろうからね。」
「つまり、宿題の提出期限も伸びると?」
「つまりじゃないけどな。というか宿題は今までの計画どおりにやっとけ。あと、生活リズムはそろそろ元に戻すように。どうせ夜ふかしして朝起きないパターンだろ?」
「うわ!人の家覗いてるの?」
「いつも長期休暇はそうじゃないか!だろ?」
「まあ、そうですけど」
「学校が始まらなかった場合は、学校がある感じで生活するべきだろう。理想をいえば午前中45分×3回、午後も45分×3回、勉強する。学校みたいに実技科目がないから1日で45分×5回でもまぁいいか。」
「厳しくないですか?」
「当然、自力で次の学年の内容を勉強するのはかなり大変だ。ここは『今まで勉強した範囲全てを復習する』という感じでいい。分からないところをなくして、万全の態勢で新年度に向かう。いいじゃない!今を復習する絶好のチャンスと考えよう。」
「前向きですね」
「この時期の過ごし方次第で劇的に差がつくだろうからね。まだ部活があれば生活リズムが保てるけど、それもないとなると『どれだけ普段通りの生活ができるか』が大事になる。リズムが乱れれば勉強なんかしないし、出来ても効率が悪くなる。この休校明けは、過去最大級に学力差が開くことになるだろう。」
「どういうことですか?」
「そもそも春休みというのは復習を頑張る時期だ。これが夏休みとかだったらたとえ復習出来ていなくても学年末の時期に復習する機会があるけど、春休みに復習せず次の学年に進んだら、1学年戻って復習とかそんな余裕ないからね。去年テスト勉強してて前学年まで戻って復習したか?」
「いや、さすがにそんな余裕ないです」
「でしょ?だから春休みの復習はとても大事なんだよ。で、普段の春休みは2週間くらいだ。たとえ復習を頑張ったとしても間に合わないまま新年度を迎えてしまうことはあった。だが今年は3月から1か月以上春休みみたいなもんだ。これだけの期間頑張って復習出来ればそりゃ復習の完成度が違う。あとはわかるな?」
「あ~」
「まあ、生活リズムはともかく勉強に関して言えば、学校の宿題も塾の課題も最低限以上はこなせているから、先生としてはあまり心配はしていないけど、たとえ新学期開始が遅れても、学校がある生活リズムに戻し、勉強に関しては復習の精度をより高めようって事。予習しろとは言わないから、な?」
「う~ん。まぁ頑張ります」