「先生が学生だったとき何の科目が得意だったんですか?」
「ん?そりゃあ国語だろうなぁ。」
「え~、一番勉強し辛くないですか?勉強しても点が上がらないイメージですけど。」
「ま、そうかもしれんね。実際そこまで国語を勉強していたとは思わないし。」
「やっぱ本とか読まないと駄目なんですか?」
「それはない。間違いない!だって先生が学生の頃、本なんてまともに読んだことなかったからな。」
「じゃ、才能ですか?」
「才能というよりセンスやな。ただの読書とは違う『読解力』ってやつだ。」
「どういうことですか?」
「文章を正確に読み取る力のこと、かな?自分がどう考えるかじゃなくて、あくまで『読んで理解する力』だな。」
「わかるようなそうでもないような・・・」
「読書感想文じゃないわけだから、自分がどう思ったか・どう考えたかはどうでもいいんだ。あくまで筆者・作者がどう考えているかを文章中から読み取るんだ。いいか、文章中からだ!だから設問の解答は必ず本文のどこかに書かれている。『筆者・作者がこうだって言っているから答えはコレ!』ってなるはずなんだ。そこに自分の感情や意見、もっともらしい選択肢があると惑わされて間違えるって感じ。」
「・・・結局読書は必要ないんですか?」
「読書に慣れていれば『速く』読むことが出来るようにはなるから、不必要とまでは言わないけど。でも小説にしろ他の文章にしろ普段は読んだ後ってまず自分なりの感想が出てくると思うんだ。筆者に納得出来る・出来ないとか、こういうところに感動したとかね。そういうのは国語では一切いらないから。そういう意味ではかえって読書慣れしていない人のほうがスムーズに『読解力』を身につけられるかもしれない。」
「どうやって勉強すればいいですか?」
「この説明が難しいんだわ。正解までどのようにたどり着いたかを丁寧に説明していくから、まずは先生の解説をしっかり聞いておくれ!」
「はい」
「あ~、こういう時は完全個別授業って便利やな。ペースが自由自在だ、。解説も一人の理解度に合わせればいいし。」
「助かります!」