「さて、夏休みが始まって1週間が経つけれども、どうかね?夏休みの宿題は終わったかな?」

「終わるわけないでしょ!塾で大量に課題が出されているのに!」

「夏休み前に作ったスケジュール表の通りに勉強すればそろそろ終わるんじゃ?」

「せんせ~、話聞いてますか?塾の課題が食い込んでくるんです。塾の課題やらなくていいんだったら、もう少し進んでるはずですけど。でも塾の課題やってなかったら怒るでしょ?」

「うん」

「じゃあ、大目に見てください」

「これ、次回までの新しい課題。」

「いやいや。どんだけ勉強させるつもりですか?」

「普段の学校がだいたい6時間授業で、家に帰ってからまあ1時間は勉強しているだろうから、1日7時間くらい勉強してるわけでしょ?じゃあ、夏休みも同じで1日7時間くらい勉強すればいいんじゃないか?そのようなスケジュールになってるかな?」

「なってるわけないでしょ!夏休みですよ。休み!」

「夏休みが『休み』なのは小学生までだな。中学生になったらいかに『自分をコントロールして勉強時間を確保するか』が大事なわけだ。別に勉強してもしなくてもいいわけだが、その差は学校があるときよりもずっと出る。やらないやつは本当に0だろうしやる子は1日10時間くらい勉強するからな。1か月あれば300時間差だ。この差がテストで影響しないわけがない。」

「何ですか!1日10時間勉強しろっていうんですか!!」

「言わない。というか多分それを1か月間続けられないと思う。出来ないことをさせるつもりはないからな。普段の生活と勉強習慣・成績などを考えて、持続可能な1日の勉強時間が7時間くらいだろうってなっただけだ。午前中3時間、夕方2時間、夜2時間。昼間は暑いからな。どうせ勉強したって効率が落ちるからな。フリータイムにしておけばいい。」

「7時間って簡単に言うけど結構大変ですよ?」

「楽をさせるつもりもないからな~。ただ『結構大変』っていうのは『無理・出来ない』ではないってことやんな。」

「・・・痛いところついてきますね」

「別に遊ぶなと言っているつもりはないんや。無駄な時間を少なくして、勉強の時間を確保しつつ、遊ぶときは思いっきり遊んだらいい。お祭りに行けばいいし、家族で旅行とかもいいじゃん!『夏休みにしか出来ないこと』をしっかりやるんだよ。今までの徹底復習もそう。家族で旅行に行くのもそう。ダラダラするのはいつでも出来る。夏休みにするな。もったいない。」

「でも、もう少し勉強の予定を入れないと、1日7時間平均にならない・・・」

「さしあたって、7月最後の1週間だけ頑張って組み込んでみてくれ。それで出来そうかどうか判断してみよう。」

「は~い・・・」