「せんせ~」
「あん?」
「もうすぐ夏休みじゃないですか~」
「お~そうだな~」
「夏休み明けはテストがあるじゃないですか~」
「お~そうだな~」
「でも、夏休み前はもうテストないじゃないですか~」
「お~そうだな~」
「だから勉強しなくてもいいですよね~。宿題減らしてください」
「お~そうだな~・・・ってなるかコラ!」
「やっぱりだめですか?」
「あのなぁ。夏休みに入ったら何をするって言っていたか覚えてるか?」
「北海道に旅行に行きます。」
「それはお前の予定だ。お土産どうもありがとう。違う違う。塾での話だ。」
「前学年のの復習って言ってた気が・・・」
「そうだな。じゃあ、実力テストの準備はいつするんだ?」
「夏休みの最後になるのかなぁ・・・」
「もし、前学年の復習がスケジュール通りに進まず、夏休みの最後に食い込んだらどうする?」
「復習打ち切り!」
「復習できなかったら、次に復習できるチャンスがなかなか来ないぞ。しかも新しい内容の理解・習得に響くかもしれない。なんせ勉強は『積み重ね』だからな。」
「じゃあテスト勉強を諦める」
「その調子じゃ実力テスト死ぬぞ。」
「テストで奇跡が起こると信じて、遊びまくる!」
「起こらねえよ。」
「じゃあ、ど~するんですかぁ~」
「今を生かせ。」
「今から前学年の復習をスタートして貯金を作るって事?」
「違う。」
「え?」
「今、授業でやっていることを徹底的に復習して今のうちに習得してしまう。」
「でも、先に復習を終わらせて、最後にテスト勉強をしたほうがよくないですか?」
「土台がボロボロなやつはな。前学年までの復習をしっかりしてからのほうが今学校でやっている授業が理解でき、テスト勉強も効率よく出来るかもしれない。ただ、現状その段階よりは上にいるからな。」
「あれ?ひょっとして褒められてる?」
「『最低ではない』な。まぁ今の実力から言えば、そうするよりも学校で習った後すぐに復習して内容を短期間で繰り返すほうが『習得・マスター』という面では優れている。テスト前中心だとどうしても付け焼刃的になるからな。」
「つけやきば?」
「その場しのぎって事。テストが終わると忘れてまた1からやり直しになる。そうなると無駄が多くなるからな。だから7月の学校の授業は塾と並行して繰り返すことで、1学期中に習得してしまう。夏休みまであと何日だ?今年は確か始まるのがそこそこ早いんだっけ?」
「うそ?そうなんですか?早く夏休みにならんかな~」
「話を聞け!」
「え~っとあと2週間かな」
「じゃあ、その2週間学校の授業をリアルタイムで追いかけていくぞ。今、しっかり復習しておけば夏休みの最後は短期間でテスト勉強が仕上がるから心配するな。」
「は~い」