「でもせんせ~」

「ん?」

「テストで何て書いたか覚えていない問題もあって、正確じゃないかもしれません」

「ああそっか。テストでほとんど見直ししてないんやったな。次のテストでは必ず見直しをするようにな。そうすれば『少なくともこの問題は正解してる!』ってプラス思考になれるし。ついでに〇・△・×の判断も見直しのタイミングでやってしまえたらもっといいな。」

「テスト中にそんな余裕がありますかね?」

「見直ししながらであれば設問に印をつけるのなんて、1個1秒くらいで出来るはずだ。リアルタイムで判断するから〇・△・×もより正確になるだろうし。今回出来なかった問題を次のテストまでに克服して、正解までもっていく準備はもうこの段階で始まっているんや。」



「中間テスト戻ってきました」

「おおっ!数学上がったやんけ!」

「はい、1年の1学期中間に次ぐ過去2番目の点数でした」

「やっぱ点数上がると嬉しいもんやろ?」

「はい」

「勉強楽しくなってきたやろ?数学好きになってきたやろ?」

「いや、さすがにそこまでは・・・まだまだ直すところもたくさんありますし」

「その反応いいね~。点数が上がって満足!じゃなくて間違ったところを直そうと思えてるんなら、これからもっと成績上がるぞ!はいこれ。」

「何ですか?これ」

「ブラッ〇サ〇ダー抹茶味!うまいぞ。テスト頑張ったごほうびごほうび♪」

「・・・せんせ~って休みとかどっか出かけたりするんですか?」

「ん~。基本的には引きこもりやな~。人混みとか苦手だし。」

「旅行行ったりとかは?」

「そもそも長期で休みがないからな~。しいて言えば受験が終わってから春期講習が始まるまでくらい?でも旅行とかは滅多に行かないな~。」

「これ京都・関西限定って書いてあるってことは、先輩の修学旅行のお土産をそのまま配ってますね?」

「ゴホッ。その推理力をテストで生かせよ!まぁ、食べてみておいしかったから、せっかくだしみんなにもあげようかな、と。」

「今、食べてもいいんですか?」

「べつにいいぞ。チョコレートとか角砂糖みたいな糖分は、疲れた頭に効果ありだ。というか疲れると甘いもが欲しくなるらしい。だから勉強して頭が疲れたと思ったら、どんどん食べていいと思うぞ。(食べ過ぎに注意。あとスナック菓子とかは効果がないからダメな)」

「あ~、頭が超疲れてる。せんせ~、もう1個ちょうだい!」

「おいっ!まだ何もしてないぞ!」