「せんせ~、ワーク解きましたよ。言われた通り直接書きこまずに採点も超辛口で。おかげで大爆死しましたけど。(笑)」
「なんで教科書とワークをしっかり読み込んでいるはずなのに死んでるんだよ。それはしっかり読んだはずだけど、問題として出されると答えられるまでは理解出来ていないってことだな。よくある『わかったつもり』ってやつだ。テストでも多分正解出来ないぜ。」
「え。。。」
「今日がテストならな。心配するな。今からスタートや。これから間違えた問題をしっかり復習して解けるようにする。これがテスト勉強の本質やからな。まずやってもらったのが『1.自分は何が理解出来ていて何が理解出来ていないのかを把握する』ってやつだ。」
「結果ボロボロでしたけど・・・」
「いいんや。超辛口に採点しても正解だった問題っていうのは正確に理解出来ているって証拠だ。つまり正解だった問題は復習しなくても多分テスト本番で正解できるはずや。解ける問題を復習しても時間の無駄やからな。」
「なるほど」
「じゃ、間違えた問題の復習をはじめるわけだが、まず・・・」
「一応、直しもしてきました」
「どれ・・・っておい、間違えた問題の正解を赤ペンで書いてるだけか~い!それはただ直しているだけ。復習でも勉強でもないただの作業や。模範解答を写すだけなら日本語がわからん外人でもできるわ!いいか、復習っていうのは間違えた問題の答えを書いて覚えることじゃない。そんなの問題をちょっとひねられたらまたすぐ正解出来なくなるやん。復習っていうのは、自分が間違えた問題の答えがどうして模範解答のようになるのかを考えて理解し、自力で解けるようにしていく勉強のことや。」
「うっ・・・」
「いいか。点数がいい人とそうじゃない人との決定的な差っていうのは、『復習とは何か?』がわかっているかどうかなんだよ。点数がいい人もそうじゃない人も『ワークを解く』という勉強は同じようにしているし、結果も大して変わらないはずなんだ。(たまに最初から出来るやつもいるけどな)つまり今の段階では点数にほぼ差がない状態なんだよ。」
「へぇ~」
「そこで復習=作業にしていたら新しく理解できることなんてほとんどない。つまり『ワークの正解率』がそのまま『テストの点数』になってしまう。たまに『ワークの正解率』>『テストの点数』になってるやつもおるけどな。そういうやつはワークの採点もいい加減で復習もろくに出来ていないってことだからなぁ。『自分はまともに勉強していません』って言っているようなもんだぞ。学校の先生とかは余裕で気付いてるぞ(笑)」
「やべっ」
「逆に『ワークの正解率』<『テストの点数』になっているやつは、それだけ『正しい復習』が出来ているってこと。部活動を引退したら一気に成績が上がってくる生徒っていうのはこういうタイプやな。今は部活に忙しくて勉強時間が足りていないけど、時間さえ確保できれば・・・って感じやからな。」
「自分もそうなりたい。」
「なら『正しい復習』をしていきますか。まずは『2.間違えた問題の内容が書いてある部分を教科書と資料集から探し、もう一度しっかり読んでみる。』」
「はい」
「読んでみて模範解答の答えに納得がいくか、理解できるかを自分で判断するんだ。この結果はいろいろ出てくるはずだ。凡ミスであったならすぐに納得がいくだろうし、読んでなるほどって思えれば次は正解できるだろう。もちろん読んでもさっぱり意味が分からない問題もあるはずや。そういう問題は塾にもっておいで。ちゃんと理解できるように先生が教科書よりも易しく詳しく説明しようじゃないか。こうやって間違えた問題がどうして模範解答のような答えになるのかをしっかりと理解していくこと。」
「ふむふむ」
「で、ひととおりその作業が終わったら『3.もう一度ワークを『印をつけた問題だけ』解きなおしてみる。』」
「了解!!やってみます」